いつもブログをご覧いただき、ありがとうございます。
年末年始の休日を利用し、『新たな試作回路』をいつものライブ・ハウスに持ち込み、新年の”書初め”ならぬ ”音初め”を行ってきました。
『皆様のCar Audio Lifeがより充実し、そして弊社の繁栄を支えてくれますように』との願いを込めて。
コロナ禍を避けるために、この空間にはオーナー様と私の2人です。
新たな試作回路をこのLiveハウスに持ち込んだ理由は、『Car Audio用の試作品が、どこまで業務用の機材に通用するか』の確認のため。
必ず良い効果が得られるはずと思ってはいるものの、歴史に名前を刻んでいる名機の数々を前にすると不安が募ります。
試作品は、よほど高い能力を持ち合わせていない限り全く太刀打ちできない事は誰の目にも明らかでした。
しかし・・・『ダメならばまた造り直せばよい!”』と言う、いつものチャレンジ精神で挑んでまいりました。
目の前の機材は、プロフェッショナル用の24chデジタル・ミキサー。
アンプは、どのようなスピーカーでも駆動し切ってしまうと言われる世界最強の中の一台 UREI6500(ウーレイ)!
https://audio-heritage.jp/UREI/amp/6500.html
SPは3000人収容のホールを鳴らしきる ALTEC A7。
https://audio-heritage.jp/ALTEC/speaker/a7.html
このシステムを駆動する専用電源は、考えられる限りの対策が施されている最良の環境です。
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皆様は「12V機材で100V機材と勝負する? いったい何を言っているの? しょせんはCar Audio用のパーツでしょ?」
『Car Audioのパーツが業務用の長大なシステムの相手になる筈がない』と、思われている事でしょう?
周りの方々から見ると、この勝負は小学生がオリンピック選手に対して本気で勝負を挑んでいるようなものかもしれません。
しかしながら、万が一でもCar Audio用のパーツが、目の前の長大なシステムを相手に一太刀浴びせる事が出来たとすると…
それはCar Audioの音質を『飛躍的に向上させ、一気にHome Audioと並び超える力を持つことができる』という可能性を大きく秘めていることになるのです。
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電源を投入し、機材が温まるまでの数十分間は色々な願いと思いを込めて祈る気持ちで待ちました。
この試作品に込めた一つ目の願いは、『どのような年代の録音も、どのようなジャンルの音楽も、録音された状態が理解できるように再現され、音楽として楽しめますように。』
二つ目の願いは、『その音楽の再現性が、ゴッホの油絵のように、色濃く、力強く浮き立ち、深く沈み込む世界観を表現できますように。』
このシステムは、そんな風に鳴ってみたいと思い続けているはずだと私は信じています。
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機材も温まり始めた1時間後。・・・・・私の願いが通じたのでしょうか?
目の前の長大なシステムは、私が想像していた以上に年代の違いによる録音現場の風景を想像させてくれ始めました。
自然な定位と奥行き、違和感のない楽器の音色と演奏者のテクニックまで。
『音楽は、まだこんなにも沢山眠っていたんだ!』・・・これが正直な感想です。
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私の中では、今回の試作品は60%程の完成度だと感じており、まだ引き上げれると思っています。
いつものごとく、ぜったいに妥協はしたくありません。
ちなみにですが…
この試作品は、100V電源を超える為にbasisシリーズ装着を前提として組み上げています。
皆様が更なる音の高みへと到達していただくためにも、電源環境はbasisシリーズにて整えていただけますことをお願い申し上げます。
『無事に製品として皆様に公開できる日が迎えられますように!』
少し時間が掛かりそうですが、皆様に喜んでいただける製品となることを目指して頑張りたいと思います!