『Fragileの低音!』

 

今回の、サウンドミートイン東日本 仙台ステージでの審査では、大変に苦労しました。

定位やステージングを重要視する時代は、もう過ぎ去ってしまったかのように、皆様方の目覚ましい音の進歩を確認する事ができました。

『本当に、どのお車も、素晴らしかったのです』

 

そんな本日は、ある方から、このようなご質問をいただきました。

会話の内容は、「今回のenergyboxコースで優勝したアテンザですが、何故1位だったのですか?」と、理由が知りたいとのことでした。

審査したポイントについて説明しているうちに…

 

そう言えば、イベント会場でも、ユーザー様から同じ質問を受けた記憶が蘇りました。

 

その時は、確かこのように答えた気がします。

 

『もう、Love MeやTake5 ver, Third Technologyでは、審査に差が出ない程に、皆様が甲乙つけがたい鳴り方をしていました。』

『正直、鳴り方に余りの差が無い事に困り果ててしまい、石田先生選曲の Sting  のFragile の鳴り方でも審査させていただきました。』

『皆さんには言っていませんでしたが、ゴメンなさい。』

『でも、この曲の聴こえ方が、大きな差で現れるんですよ!』

 

・・・・曲の聴こえ方を説明した後で・・・・『優勝したアテンザと、自分の車とで、聴き比べてみてください。』

 

ご質問いただいたオーナー様は、早速聴き比べをした後に、私の元へ。

「解説していただいたところに着目して聴いてみると、” まるで違いますね!” ・・・なぜあんなに違うんですか?」

 

『あの浮き立つ音は、電源を含めての音の立ち上がりの速さや、アンプの駆動力、制動力とスピーカーの反応の速さですかね?』

『そしてあのフレットレス・ベースの粘った音や、弦が震える音は、バッフルの造りとかドアの造り、取り付け、サブ・ウーファーの再生帯域の広さと、

ドアのSPがきちんと仕事をしているのか、サブ・ウファーとの繋がりはどうなのか、ドアスピーカーとその上の帯域を受け持つスピーカーとの繋がりはどうなのか?ですかね。』

『つまり、Fragileと言う曲は、取り付け、電源、機材、調整の全てがしっかりと出来ていないと、上手く聴こえない曲のようですね』

『わかって、いただけましたか? なかなか、難しいですよね!』

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先程も申し上げましたが、energyboxfeelシリーズにて電源を強化した車が増えてきますと、審査に使用する課題曲が今のままでは判断が難しくなってきています。

当時は、ここまでレベルが高くなるとは想像ができなかったのです。

それもそのはずで、1台のお車の中にどれだけの数のPoint2やjunction stabilizerが隠れているのかと、質問したくなるくらいの音を奏でているのですから…。

しかし、そんな今回の弊社コースの審査でしたが、ほとんどの皆様に直していただきたい課題は、” 低音! ” に、ある事を発見いたしました。

よって次回の弊社課題曲は・・・・・『いかに正しく低音を鳴らしきれているか!』に、的を絞った課題曲を選曲してみようと思い始めています。